草津市民の皆さまへ

こんな研究です

我々は、草津市民のご理解・ご協力のもと、平成13年から15年以上にわたり、草津市民の方々約1500名を対象に動脈硬化および認知症の有効な予防方法を明らかにするための研究を実施し、これを通じて草津市民の健康増進に貢献すると共に、多くの学術的成果をあげてきました。しかしながら、その対象者の大部分が男性であり、日本人女性における研究が求められていました。

基礎(ベースライン)調査 現在の健康状態 動脈硬化・認知機能 血液・尿検査 CT検査・頭部MRI検査 認知機能検査など

この調査は、我が国の一般地域住民女性の方々を対象に動脈硬化を中心とした心血管病や認知機能の現状と関連する要因を調査させていただきます。加えて、長期間(約20年間)にわたり心筋梗塞・脳卒中などの心血管病や認知症の発症とその詳細を追跡調査させていただきます。

ぜひ本調査へのご協力をお願いいたします。

  • 調査にご協力いただくことにより、動脈硬化や認知症に対する新しい危険因子を明らかにし、効果的な予防方法を開発する事に貢献していただけます。
  • 今回の調査のためにあなたが負担する費用はありません。(無料)
  • 研究協力謝金として交通費を含み1万円をお支払いします。

本調査は文部科学省の研究費により実施しています。

ご協力いただきたいこと

調査対象

  • 草津市にお住まいの女性(60歳から85歳)を無作為に選び出し、調査の対象としています。
    滋賀医科大学附属病院で受診されているかどうかとは関係ありません。
  • 調査の対象者は、住民基本台帳法に基づいて草津市役所内で住民基本台帳より転記しました。
  • 調査対象者となった方々には協力を依頼し、承諾が得られた方について受診日程を調整させていただきます。

調査の流れ

お集まりいただく場所
滋賀医科大学附属病院玄関前にお越しください。
ご協力いただきたい調査内容
調査は土曜日・日曜日と2日間にわたり実施します(土曜日午前9時から午後1時頃まで、翌日曜日午前9時から午後1時頃まで)。土曜日調査後は、軽食を用意しております。

以下の調査を実施し、結果をお返しいたします

頭部MRI検査脳ドック同様、隠れ脳梗塞・脳出血、脳動脈瘤、脳動脈硬化、等を調べます。

CT検査心臓の動脈(冠動脈)の動脈硬化の程度、内臓脂肪量の結果をお返しします。

頚動脈超音波検査首の動脈(頚動脈)の動脈硬化の程度を調べます。

24時間心電図・血圧・酸素飽和度測定検査
24時間にわたり自宅等で心電図・血圧測定を実施し、不整脈や隠れ高血圧(仮面高血圧)を調べます。
また睡眠中の酸素濃度を測定し、睡眠時無呼吸の検査を行います。
認知機能検査
現在の認知機能を検査し、認知症・軽度認知障害(MCI)などを調べます。
骨粗しょう症検査
超音波によりかかとの骨の骨粗しょう症について検査します。
血液・尿検査
糖尿病、高コレステロール血症、高尿酸血症、貧血、慢性腎臓病、肝機能障害、等を調べます。
活動量測定検査
日常生活における歩数を調査します。

他、診察室・家庭での血圧測定、身体測定、心電図、等

<その他ご協力いただきたい調査について>

  • 問診・アンケート調査、便検査、血糖変動検査、病気の発症に関連する遺伝子の検査、等
  • 将来の研究にご提供いただいた調査資料、血液・尿・便検体等を保存し利用すること
  • 追跡調査
    追跡する健康状態:脳卒中・心筋梗塞など脳心血管病、死因、認知症、日常生活活動能力、骨折など

情報の守秘と管理

  • この研究にご協力いただいた方々の資料、血液検体等の試料、個人情報は滋賀医科大学内において厳重に保管します。
  • 本調査で得られた資料・試料を、将来の新たな研究に使うために、入退室管理を実施している滋賀医科大学内の個人情報保管室および生体試料保管室において、長期間保存します。
  • 本研究は滋賀医科大学倫理委員会の審査承認を受けています。

結果の通知、研究参加者の利益

  • 調査結果は調査後2ヶ月程度を目安にお返しします。
    精密検査や治療が必要な場合は、診療情報提供書を作成し、医療機関への受診をお勧めします。
  • 今回の調査のためにあなたが負担する費用はありません。
    ただし、調査の結果、精密検査や治療が必要な場合は、そのための費用が必要です。
  • 研究協力謝金として交通費を含み1万円をお支払いします。

CT検査などに伴う被ばく量について

CT検査では、一定の放射線被ばくが生じます(今回の調査では約9ミリグレイ)。
この被ばく量は、医療機関における通常のCT検査の半分程度です。

研究成果の公表

研究成果は、学術専門誌等に個人が分からない形で公表し、今後の医学の発展、医療政策の発展など社会の健康増進のために役立てます。