草津市民の皆さまへ
こんな研究です
我々は、草津市民のご理解・ご協力のもと、平成13年から20年以上にわたり、草津市民の方々約2,000名を対象に動脈硬化および認知症の有効な予防方法を明らかにするための研究を実施し、これを通じて国民の健康増進に貢献するとともに、多くの学術的成果をあげてきました。我が国において、このような長期間に及ぶ疫学研究を行っているものはほとんどなく、経時的な変化を追跡した調査は大変貴重です。
皆さまのこれまでのご協力により、数多くの新たな知見が得られました。これらの成果は、新聞各社でも紹介されています。
- 「喫煙者の動脈硬化リスク5倍 滋賀医大、1千人対象に調査」 朝日新聞(2016/12/27)
- 「蛋白尿とeGFR低値が認知機能低下と関連か-日本人高齢男性を分析、滋賀医大グループ」 ケアネット(2019/7/2)
- 「青魚に豊富なEPAとDHA~脳梗塞の前病変を抑制か」 時事メディカル(2022/11/23)
- 「腸内細菌叢と動脈硬化の関係(滋賀動脈硬化疫学研究SESSA)」 NHK おうみ発630(2023/11/8)
ぜひ本調査へのご協力をお願いいたします。
- 調査にご協力いただくことにより、動脈硬化や認知症に対する新しい危険因子を明らかにし、効果的な予防方法を開発する事に貢献していただけます。
- 今回の調査のためにあなたが負担する費用はありません。(無料)
- 研究協力謝金として1万円をお支払いします。
本調査は文部科学省の研究費により実施しています。
ご協力いただきたいこと
調査対象
2006~2008年(1回目)・2010~2017年(2回目)に動脈硬化進展度の疫学調査にご参加いただいた方へ、3回目追跡調査をお願いしております。
承諾が得られた方について、受診日程を調整させていただきます。
調査の流れ
- お集まりいただく場所
- NCD疫学研究センターにお越しください。
- ご協力いただきたい調査内容
- 調査は日曜日・月曜日の2日間にわたり実施します(日曜日:午前8時20分~午後1時頃、翌月曜日:午後1時~4時頃)。
今回は日曜日・月曜日の両日お越しいただくことになります。
◆以下の調査を実施し、後日結果をお返しいたします。
- 頭部MRI検査
- 脳ドック同様、隠れ脳梗塞・脳出血、脳動脈瘤、脳動脈硬化などを調べます。
- CT検査
- 心臓の動脈(冠動脈)などの動脈硬化の程度、筋肉・内臓脂肪量を調べます。
- 血液・尿検査
- 糖尿病、高コレステロール血症、高尿酸血症、貧血、慢性腎臓病、肝機能障害などを調べます。
- 24時間心電図・血圧・酸素飽和度測定検査
- 24時間にわたり自宅等で心電図・血圧測定を実施し、不整脈や隠れ高血圧(仮面高血圧)を調べます。
また睡眠中の酸素濃度を測定し、睡眠時無呼吸の検査を行います。 - 骨粗しょう症検査
- 超音波によりかかとの骨の骨粗しょう症について検査します。
- 運動機能検査
- 握力や、立ち上がり・歩行の速さを調べます。
- 認知機能検査
- 現在の認知機能を検査し、認知症・軽度認知障害などを調べます。
<その他ご協力いただきたい調査について>
- 問診・アンケート調査、身体測定、心電図、診察室・家庭での血圧測定、呼吸機能検査、血糖変動検査、活動量測定、等
- 将来の研究にご提供いただいた調査資料、血液・尿検体等を保存し利用すること
- 追跡調査
長期間(20年間)にわたり、動脈硬化に関連した病気(心筋梗塞・脳卒中など)や認知症の発症とその詳細について追跡調査をします。
情報の守秘と管理
- この研究にご協力いただいた方々の資料、血液検体等の試料、個人情報は滋賀医科大学内において厳重に保管します。
- 本調査で得られた資料・試料を、将来の新たな研究に使うために、入退室管理を実施している滋賀医科大学内の個人情報保管室および生体試料保管室において、長期間保存します。
- 本研究は滋賀医科大学倫理委員会の審査承認を受けています。
結果の通知、研究参加者の利益
- 調査結果は調査後2ヶ月程度を目安にお返しします。
精密検査や治療が必要な場合は、診療情報提供書を作成し、医療機関への受診をお勧めします。 - 今回の調査のためにあなたが負担する費用はありません。
ただし、調査の結果、精密検査や治療が必要な場合は、そのための費用が必要です。 - 研究協力謝金として1万円をお支払いします。
CT検査などに伴う被ばく量について
CT検査では、一定の放射線被ばくが生じます(今回の調査では4.5-9ミリグレイ)。
この被ばく量は、医療機関における通常のCT検査の半分以下です。
研究成果の公表
研究成果は、学術専門誌等に個人が分からない形で公表し、今後の医学の発展、医療政策の発展など社会の健康増進のために役立てます。